DONOVAN / CATCH THE WIND  Hickory Records LPM 123 & LPS 123 1965年

イギリスのシンガー、ドノヴァンのデビューアルバムのアメリカ盤。左がモノラル、右が擬似ステレオ。彼は「英国のボブ・ディラン」なんて言われたりしていますが、アルバム・タイトルでデビュー・シングル曲「風を捕まえて」はディランの「風に吹かれて」を意識したんでしょうか?他の収録曲には、世にディランを紹介したと言われるフォークシンガー、ジョーン・バエズのヒット曲「ドナ・ドナ」なんかも歌ってますし・・・!

本国イギリスで発売のレコードは同じ写真を使っていますが文字のレイアウトが違います。ドノヴァンは左利きではないので、左のレコードの写真は「裏焼き」だと思います。イギリス盤にはステレオのレコードがないみたいです。なので、アメリカで発売する際にモノラル録音の音源を電気的にステレオっぽく(ちょっと空間的に広がっている感じがするように)マスタリングしなおしています。アメリカではイギリスよりも早くに「ステレオ」が普及したようで、ステレオがメインで、まだステレオの装置を持っていない人やラジオ局用にモノラルのレコードを生産したようです。モノラルの装置というのはスピーカーが一つで、ステレオ(2チャンネル)のレコードを再生しても意味がないのと、ラジオもまだFM放送(ステレオ)が普及していなくて、AM放送が主流だったようです。

レーベルのデザインは同じで、右のには「STEREO」の文字があります。






その本家ボブ・ディランのデビュー・アルバムなんですが、これも「裏焼き」だと言われています(ギターの弦の張り方が左利き用)。このレコードのモノラル盤(持ってない)は、同じ写真を使っているので、間違ってフィルムのネガを裏焼きしてしまった(現在のデジタル写真ではもうこんなことはないのですが・・・!)のか、もしかすると、文字とのレイアウトの関係でデザイナーが「わざと」左右反転したのかもしれません。


2つ目のステレオ盤(モノラル欲しいなぁ!)




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