「エンジェルの赤盤のニーナ・シモン」 天使がレコード盤の溝を羽ペンでなぞっているイラストがトレードマークのレコードレーベルです。日本ではクラシックのレコードが多いのですが、このレコードはアメリカ人歌手のニーナ・シモンのデビューアルバムの日本プレス盤です。本国アメリカでは「 ベツレヘム 」というマイナーレーベルから出ていたのですが、日本と直接の契約がなかったらしく、イギリスのEMI経由での発売だったようです。「ベツレヘム」のレコードは当時イギリスでは「パーロフォン」から発売されていたようですが、ネットで検索してもニーナ・シモンのイギリス盤はシングルやEPしか出てこなかったので、LPがあるかどうかは不明です。「赤盤」というのは、東芝が1968年頃から1974年頃まで発売していた赤(えんじ色)のビニールを使ったレコードのことを言います。特にビートルズの日本盤で有名です。音はアメリカ盤より「柔らかい」悪く言うと「古臭い」感じですが、こちらの方が好きなのでよく聴いています。 NINA SIMONE / LITTLE GIRL BLUE HV 3010 日本語の発音は、今では「ニーナ・シモン」ですが、当時は「ニナ・シモーネ」になってます。 会社名が東芝になる前の「東京芝浦電気」で、活字の書体が味わい深いです。解説が大橋巨泉。
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DONOVAN / CATCH THE WIND Hickory Records LPM 123 & LPS 123 1965年 イギリスのシンガー、ドノヴァンのデビューアルバムのアメリカ盤。左がモノラル、右が擬似ステレオ。彼は「英国のボブ・ディラン」なんて言われたりしていますが、アルバム・タイトルでデビュー・シングル曲「風を捕まえて」はディランの「風に吹かれて」を意識したんでしょうか?他の収録曲には、世にディランを紹介したと言われるフォークシンガー、ジョーン・バエズのヒット曲「ドナ・ドナ」なんかも歌ってますし・・・! 本国イギリスで発売のレコード は同じ写真を使っていますが文字のレイアウトが違います。ドノヴァンは左利きではないので、左のレコードの写真は「裏焼き」だと思います。イギリス盤にはステレオのレコードがないみたいです。なので、アメリカで発売する際にモノラル録音の音源を電気的にステレオっぽく(ちょっと空間的に広がっている感じがするように)マスタリングしなおしています。アメリカではイギリスよりも早くに「ステレオ」が普及したようで、ステレオがメインで、まだステレオの装置を持っていない人やラジオ局用にモノラルのレコードを生産したようです。モノラルの装置というのはスピーカーが一つで、ステレオ(2チャンネル)のレコードを再生しても意味がないのと、ラジオもまだFM放送(ステレオ)が普及していなくて、AM放送が主流だったようです。 レーベルのデザインは同じで、右のには「STEREO」の文字があります。 その本家ボブ・ディランのデビュー・アルバムなんですが、これも「裏焼き」だと言われています(ギターの弦の張り方が左利き用)。このレコードのモノラル盤(持ってない)は、同じ写真を使っているので、間違ってフィルムのネガを裏焼きしてしまった(現在のデジタル写真ではもうこんなことはないのですが・・・!)のか、もしかすると、文字とのレイアウトの関係でデザイナーが「わざと」左右反転したのかもしれません。 2つ目のステレオ盤(モノラル欲しいなぁ!)
TOM WAITS / BIG TIME Island 90987-1 1988年 TOM WAITS / THE BLACK RIDER Island ILPS 8021 1993年 左がライブで同名のドキュメンタリー映画のサウンド・トラック・アルバム。右はトムが音楽を担当したミュージカルの同作の楽曲をスタジオで録音したアルバム。 初期のアサイラム・レコード時代のアルバムは、全て本人のポートレート使われていますが、アイランド・レコードに移籍後は、アーティスティックな雰囲気のイメージが使用されるようになりました。レコード会社の意向なのかもしれませんが、トムが「ミュージシャン」から「アーティスト」に変わって行ったようにも感じられます。 この2枚のジャケットの表面は文字だけですが、音楽の内容と非常によくマッチしていて、優れたデザインだと思います。トム・ウェイツは、俳優として映画にも出たりしている人で、本人がアルバムのジャケットを飾れば売りやすいと思うのですけどね。ただ、アイランドからアンタイ・レコードへ移籍後は、ほとんどトムのポートレートのジャケットになってしまいました。 The Black Riderの裏面と内袋のデザイン 「Big Time」がアメリカ盤。右の「The Black Rider」はイギリス盤のようですが、多分アメリカでカッティンされてドイツでプレスされたようです。1993年はCDが普及して、アメリカや日本ではもうレコードはほとんど発売されていません。 Tom Waits / Real Gone アンタイ・レコードから発売されたデザインが文字だけのCD。文字の部分がエンボス加工になっています。レコードもあるようですが、見たことないので同じような加工がされているかは不明。
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